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創業時から税理士顧問をつける?つけない?創業時経費の優先順位とは。

       会社設立, 創業について  

こんにちは、税理士の吉田です。

創業時は基本的に「お金を使うこと」にためらいを覚えます。

やはり売上が実際に立ってなかったり、見込みの状態であったり、できれば軌道に乗るまでは、経費の使い方をかなり慎重にしていきたいという気持ちはあると思います。

私も開業当時そうでした。

創業時の経費の考え方についてみていきましょう。

創業時の経費の支出する優先順位

1.原価・人件費

まずは商品・サービスを提供するための原価です。

これがなくては売上が上がりませんから、原価率の低減は考えるところですが、基本的には節約する項目ではありません。

原価は売り上げが上がって入金されるまでは死に金なので、在庫管理はきちんとしておきたいところです。

また、基本的に原価ではありませんが、役員報酬以外の人件費も優先順位は原価と同等と考えます。人がいないとサービス提供ができませんので。

2.固定費

固定費とは、売上の増減にかかわらず発生する経費で、家賃、水道光熱費、通信費、などがあります。

これも節約するというものではなく、商売していく上で必要不可欠な経費になるので、支払う優先順位は高いです。

家賃を払えなければ追い出されるし、電話代が払えなければ通話が止まるし、まさに必要経費なのです。

3.売上を上げるための経費

売上を上げるための経費とは、広告費や販売促進費、交際費が該当します。

これらの項目は、「使うと決めれば使うし、使わないと決めれば使わない」といった、代表者の意思一つで増減できる経費です。

これは節約するということよりも、支出した効果が売上に結び付くのかどうかで判断したい経費です。

無駄な出費になりやすいので、広告予算を決める、撤退基準を決める、二次会は行かない、などきちんとコントロールしていきましょう。

4.役員報酬or事業主の生活費

役員報酬や事業主の生活費が優先順位のラストです。

まさか、「自分の生活費はしっかりと取って、原価や人件費は後回し」なんて人はいないと思います。

自分の生活費はなんとかなるものです。

創業時は生活費を最低限に抑えるようにしないといけないですね。

売上が上がって、経費を支払って、その残りがあるのであれば初めて役員報酬をもらう、といったことですね。

税理士報酬の優先順位は?

さて、税理士報酬については、どの優先順位でしょうか。

法人or個人事業主には、決算・確定申告というのがついて回ります。

また、毎月の帳簿や試算表もチェックして経営に役立てたいところです。

なので、かなり重要なことあるにも関わらず、経営者の中での優先順位は決して高いとは言えないかも知れません。

決算・確定申告

法人では決算期ごと(一般的には1年ごと)、個人では12月末締の1年ごとに申告を行います。

極端な話、

「確定申告して税金を払えば、義務を果たせる」

ということになります。

また、変則的ですが、源泉所得税の納付、年末調整、償却資産税の申告も義務です。

これらのことは優先順位が高いですし、経営者さんもその重要性に気付いています。

定期的な帳簿のチェック、試算表(数字)の確認

これはいわゆる税理士と税務顧問契約を結んで、定期的に数字をみてもらったり、質問したりと、そういう業務に支払うものです。

先ほども言いましたが、「決算・確定申告」と付随業務さえ終われば、試算表は定期的に作らなくてもいいんです。

別に法令違反していないのです。

これも極端な話、決算時期に書類をドン!と税理士に持ち込んで作ってもらっても良いわけです。それで申告納税の義務が果たせますからね。

この顧問契約の部分に関しては、あくまで「創業時の優先順位」として考えた場合、低いという結論に達する方も多いと思います。

税理士への顧問料を「死に金」にしないためには

税理士報酬は整理するとこんな感じでしょうか。

決算料 → やらなければならない必要経費で優先順位は高いと考えられる

顧問料 → やらなくても罰則はなく優先順位は低いと考えられる

私たち税理士事務所としては、定期的に顧問させて頂いた方が、売上・経費の漏れもなく、経営状態を正確に経営者さんにわかってもらえるので、とても有意義な経費と思っていますが、所詮私たち目線なんですね。

経営者目線で考えると、顧問料を死に金ではなく生きたお金にしたいのであれば、こんな考え方をしてみてはいかがでしょうか?

売上のことだけを考えるようにできる

事業のお金周りのこと、特に経理作業というのは、初心者にとっては難しいことが多く、頭を悩ませる部分です。

私たちがやると正確なものが1時間でできるとしたら、初心者がやると2時間3時間かかっても一向に正確なものが出来上がらないということにもなり得ます。

正確な完成物と時間を「お金で買う」という考え方です。

経営するということは、全て何かしらをお金で買っています。形のない顧問料のようなサービスをお金で買うのは抵抗があるかも知れませんが、経営するということはそういう投資の連続なのです。

税理士報酬に限らず、なんでもかんでも自分の力でやり遂げるのは経営者の考え方としては変えていかなくてはいけないと思っています。

内製化するところは内製化する、外注するところは外注する、とメリハリをつけた方が経営効率が上がってきます。

私もホームページの制作に関しては外注しています。訳のわからないhtmlで頭を悩ませるより、外注してきちんとしたものを作ってもらった方が得策と思い、創業時のお金の無いときから毎月お金を支払ってやってもらってました。

苦手なところは外注して、売上アップに注力すると「生きたお金」になると思います。

わからないところは質問できる

税理士はいわゆる「経営回り」のことが何でもわかっています。

税務会計はもちろん、社会保険や労働保険の基本的な仕組み、法務に関する基本的なこと、わからない分野はどの専門家に聞いたら良いか、資金繰りのことや融資のこと、などなど。

自分でネットで調べるのも必要とは思いますが、ネットには100%正確なことが書いてあるとは限りませんし、そういった情報をうのみにするととてもリスクが高いです。

経営するということは、「何が起きても自分の責任」になるのです。

「知らなかった、ごめんなさい」では済まされず、それなりの損害賠償や支出を伴ってきます。

そういった会社の「守り」の役目を果たすのが税理士との顧問契約なのです。

誰も無保険状態で車を運転しないのと同じです。

「マイナスになる芽をつぶす」といういわゆるリスクヘッジの考え方がないと、何かあったらすぐにダメになってしまいます。

会社を守ることは会社を成長させることと同じくらい必要なことなのです。

まとめ

私が税理士だから、売上が欲しいから言っているのではありません。

もちろん私も売上は欲しいですが、私たちが選ばれなかったとしても、経営者さんにあった税理士事務所を選んでいただき、顧問契約を結んで欲しいと思っています。

ちなみに私は当然ですが税理士とは顧問契約はしていませんが、社会保険労務士と弁護士とは顧問契約を結んで、毎月顧問料を支払っています。

手前味噌になりますが、私は立場上、一般人よりは労務・法務の知識はあると思っています。

それでもやはり何かあってからでは遅いと思い顧問契約を結んでいます。

税理士の顧問料を「生きたお金」に変えることができれば、創業時でもうまくいくのではと思っています。